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英雄と罪人 

正義とは何でしょうか。
私たちは子どものころから、「正義」の何たるかを教えられてきています。
それは学校などよりも、むしろテレビアニメやゲームにより強烈に印象付けられてきています。
主人公はいつだって正義のヒーローです。

三国志のヒーローとも言える曹操のあまりに有名なエピソードです。



専横を極める董卓に占拠された都・洛陽。
董卓のもとにいる危険性を感じた曹操は、都を抜け出し郷里へ帰ります。
その途上、旧知の間柄にある呂伯奢のもとを訪れました。

曹操はこの呂伯奢とその家の者を殺害してしまいますが、
その経緯は書物によって異なります。

『魏書』では・・・
呂伯奢は留守であり、その子と食客たちが金品を奪おうとしたために、
やむなく刀を振るって数人を殺します。
これは正当防衛

『世語』では・・・
呂伯奢はやはり留守でしたが、その子らは曹操を歓待しました。
曹操は董卓の命令に背いたため、
彼らが自分を始末するのではないかと疑い、
やられる前に殺ってやるということで、8人を殺しました。
これは、被害妄想

『雑記』では・・・
曹操は家のものが宴席の準備をする音を耳にして、
自分を殺すつもりだと思い込み、彼らを殺害してしまいます。
その後、自らの勘違いに気がついた後、
「私が人を裏切ることはあっても、
この世で私を裏切るようなことは許さん。」
と言い放ちました。
これは自己正当化

三国志演義では3つ目のエピソードをベースに、
さらにちょうど外出先から戻った呂伯奢を確信犯的に殺しています。



1人を殺せば単なる殺人犯だが、100人殺せば英雄である
というフレーズを時折目にします。
正義とはそのときの価値観による事実の解釈に過ぎません。

曹操も「英雄」と呼ばれるに相応しい偉業を達成しました。
彼には自分の望むことを実現させようとする、強烈な意思と個性があったようです。
では、彼が若かりしころ、
呂伯奢を殺害したという事実も英雄の所業として片付けられるでしょうか。

このエピソードは、様々な脚色が加えられ何が真実なのかは不明です。
ただ、それぞれの寓話には、
その時々の価値観が如実に反映されていることが分かります。

「正義」とは価値観に左右される曖昧なものです。
個々の事実には、正しいも正しくないも存在しません。
三国志を一歩踏み込んで読めば、
人間社会の捉え方を教えられる思いがするのです。

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コメント

どうも

お久しぶりです。・・・と言う言葉が適切かどうかは分かりませんが。
今度の早稲田祭でこの時曹操を助けた県令は誰か?と言う短いレジュメを切る予定です。発表後にお送りいたします。

多謝

ありがとう!
久々に元気そうな顔を見られて良かったです。
邪馬台国のレジュメは面白いね。詳しい発表まで聞きたかったところです。今後もおもろいレジュメを期待します。

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